












テレビやSNSなどで「痩せ菌」「デブ菌」という言葉を見聞きすることが増えました。
でも、「痩せ菌」とダイエットにどのような関係があるのか、よく分からない方も多いのではないでしょうか。
近年の研究で、私たちの腸に住んでいる腸内細菌たちが、食欲、糖・脂質代謝、食べ物からのエネルギー回収、などに関わることが分かってきました。さらに、「痩せ体質」に関わる特徴的な菌の存在も明らかになっています。
この記事では、最新の研究に基づき、BMIや体脂肪との関連が研究されている「3種類の痩せ菌」の正体と、それらを育てるための具体的な食事法や腸活について詳しく解説します。
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01痩せ菌とはなに?デブ菌とは?これらの菌が体質に関わるメカニズム


「痩せ菌」「デブ菌」という言葉は、腸内細菌のバランスがエネルギー代謝や体質に関わっていることを分かりやすく表現したものです。
腸内細菌のバランスが体質を決める ?デブ菌・痩せ菌と呼ばれる菌について
かつては、ファーミキューテス門の菌を「デブ菌」、バクテロイデーテス門の菌を「痩せ菌」と呼び、この2つの比率が肥満と関連すると説明されることが多くありました。初期の研究では、肥満に関連する腸内細菌叢では、食事からエネルギーを回収する能力が高い可能性が確かに示されています。
ただし、その後の研究では結果が一致しておらず、現在ではこの2つの門の比率だけで「太りやすい」「痩せやすい」と判断するのは難しいと考えられています。
腸内細菌は、食事からのエネルギー回収、短鎖脂肪酸などの代謝物の産生、腸管バリア、炎症、糖・脂質代謝などに関わります。
そのため、腸活ダイエットでは特定の菌だけを見るのではなく、腸内環境全体のバランスを整えることが大切です。
ただし、前述の通り近年の研究ではこれらの大まかな分類のみでは体質の違いを説明するには不十分であることが報告されています。
最新の研究では、「痩せ菌」の正体には代表的な3つの菌が関連することが明らかになってきました。こちらについては後ほど解説いたします。
注)最新の分類名称ではファーミキューテス門は「バチロータ門」、バクテロイデーテス門は「バクテロイドータ門」と変更されています。
腸活ダイエットで注目される「短鎖脂肪酸」の働きとは
食物繊維などを腸内細菌が発酵して作る「短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など)」は、腸活ダイエットを考えるうえで注目されている代謝物です。
短鎖脂肪酸の働き | ダイエットに関連するメカニズム |
|---|---|
食欲の抑制への関与 | 腸管の受容体を介して、満腹感に関わるGLP-1※1やPYY※2などのホルモン分泌に関わることが報告されています。 |
脂質代謝への関与 | 血流に乗って全身へ運ばれ、脂肪組織や肝臓でのエネルギー利用、脂肪酸化、脂質代謝に関わることが報告されています。 |
糖・脂質代謝のサポート | 血糖の調節や脂質の合成・利用に関わる代謝物として研究されています。糖や脂質の使われ方に関係するため、腸活ダイエットでも注目されています。 |
※1 GLP-1:食事後に小腸から分泌されるインクレチンというホルモンで、インスリン分泌促進による血糖低下、胃排出の遅延、満腹感の持続による食欲抑制作用を持つ。
※2 PYY:消化管のL細胞から食後に分泌されるホルモンで、脳の満腹中枢に作用して摂食抑制(食欲低下)をもたらす。
ただしどの短鎖脂肪酸がどれくらい作られるかは、腸内細菌の種類、食物繊維の摂取量、食事全体、生活習慣などによって変わります。
そのため、腸活ダイエットでは短鎖脂肪酸そのものだけでなく、代謝や体脂肪との関連が研究されている腸内細菌にも注目することが大切です。
次の章では、研究で注目されている代表的な3種類の「痩せ菌」を紹介します。

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02【最新研究】痩せ菌の正体!ダイエットをサポートする代表的な3つの菌


大規模なデータ解析や腸内細菌の遺伝子研究によって、私たちの体重や体脂肪、さらには病気のリスクにまで深く関わっている「3つの重要な痩せ菌」の正体が判明してきました。
ここでは、ダイエットの成功を左右する代表的な3つの痩せ菌について、そのメカニズムを解説します。

内臓脂肪の少なさと関連する「クリステンセネラ菌」
クリステンセネラ菌(Christensenellaceae)は、BMIが低い人や代謝状態が良好な人で多く見られる傾向が報告されている腸内細菌のグループです。遺伝的な影響を受けやすい菌群としても知られています。
痩せ型体質の「指標」となる菌
イギリスの研究や、複数の集団を対象とした大規模研究において、この菌が腸内に豊富に存在する人ほどBMI(体格指数)が低いことが、比較的高い再現性をもって示されています。
内臓脂肪の量に関係している
BMIだけでなく内臓脂肪量とも負の相関が報告されています。さらに、体幹部脂肪、腹部脂肪、ウエスト周囲径など、中心性肥満に関わる指標との関連も示されています。
エネルギー消費を増加させる
動物実験では、この菌が宿主の身体活動量や代謝的なエネルギー消費を増加させ、余分なエネルギーを便として排出させるのを促す働きがあることも解明されています。
中性脂肪やHDLコレステロールと関連
血中中性脂肪が低いことやHDLコレステロールが高いこととの関連も報告されています。
糖・脂質代謝との関連する「アッカーマンシア菌」
アッカーマンシア菌(Akkermansia muciniphila)は、腸の粘液層にすむ腸内細菌です。腸のバリア機能や糖・脂質代謝との関係から、腸活ダイエットでも注目されています。
腸の粘液層の維持に関わる
アッカーマンシア菌は、腸の粘液層に含まれる「ムチン」という成分を利用して生きています。ムチンは腸の表面を覆う粘液の主成分で、腸内細菌や有害物質が腸壁に直接触れにくくする役割があります。アッカーマンシア菌はこの粘液層の入れ替わりや維持に関わる菌として注目されています。
肥満や糖代謝との関連
肥満や2型糖尿病では、アッカーマンシア菌が少ない傾向が報告されることがあります。また、大規模なAmerican Gut Projectの解析では、アッカーマンシア菌が多い人ほど肥満リスクが低い傾向が示されています。
他の有用菌にエサを届ける
アッカーマンシア菌は、ムチンを利用する過程で酢酸などの代謝物を作ります。こうした代謝物は他の腸内細菌にも利用され、菌同士の相互作用を通じて腸内フローラのバランスに関わります。
日本人の腸内に多く存在する「ブラウティア菌」
ブラウティア菌(Blautia wexlerae)は、日本人の腸内で比較的多く見られる痩せ菌です。
日本人成人を対象とした研究で、BMIや2型糖尿病との関連が報告され、腸活ダイエットでも注目されています。
日本人の痩せ菌
日本人成人を対象にした研究では、ブラウティア菌の多さが、BMIや2型糖尿病リスクの低さと関連することが示されました。肥満や糖代謝との関連から、腸活ダイエットでも注目されている菌種です。
代謝を促進する物質を産生
ブラウティア菌は、S-アデノシルメチオニン、アセチルコリン、L-オルニチンなどの代謝物を作ることが報告されています。これらの代謝物が脂質の蓄積を抑える方向に働くことが示されており、肥満や糖代謝との関連を考えるうえで注目されています。
短鎖脂肪酸の産生を促進
ブラウティア菌には、アミロペクチンというでんぷんの一種を菌体内に多く蓄える特徴があります。さらに、酢酸、乳酸、コハク酸などを作り、これらが他の腸内細菌に利用されることで、短鎖脂肪酸の産生にも関わると考えられています。マウス研究では、ブラウティア菌の投与によって便中のプロピオン酸や酪酸が増えたことも示されています。
内臓脂肪の蓄積を抑制
高脂肪食を与えたマウスにブラウティア菌を投与した研究では、体重増加や脂肪蓄積が抑えられ、インスリン抵抗性や血糖に関わる指標にも変化が見られました。
これら3つの「痩せ菌」が自分の腸内にどれくらい住んでいるかは個人差が大きく、残念ながら外見からは判断できません。人によって、どの痩せ菌を育てるべきかの「優先順位」も異なります。
最新の腸内フローラ検査キット「chatFLORA G」は、「肥満」に関する検査項目や「食欲」に関係する菌、さらに先ほどご紹介した現在注目されている「痩せ菌」3種を解析しています。
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03痩せ菌を増やす食事とは?腸内環境を改善する食べ物と腸活


「痩せ菌」として注目される菌の中には、食物繊維や発酵食品などの食事内容と関わりが深いものがあります。腸活ダイエットでは、こうした菌のエサになる成分を意識して取り入れ、短鎖脂肪酸などの代謝物が作られやすい腸内環境を目指すことが大切です。
ここまで紹介した「痩せ菌」は、食事内容によって増え方が変わることが報告されています。
ここでは、アッカーマンシア菌、ブラウティア菌、クリステンセネラ菌と関連が報告されている食材や成分を紹介します。

アッカーマンシア菌の働きを助ける「大麦フレーク」
大麦に含まれるβ-グルカンは、水溶性食物繊維の一種です。大麦やオーツの摂取によって腸内細菌叢が変化し、アッカーマンシア菌が増えた研究も報告されています。

おすすめ食材: 水溶性食物繊維の「β-グルカン」が豊富な大麦フレークです。

メカニズム:大麦に含まれるβ-グルカンは、水に溶けやすい食物繊維の一種で、大腸まで届いて腸内細菌のエサになります。研究では、大麦やβ-グルカンを摂取した後にアッカーマンシア菌などの菌が増えた例も報告されています。

好循環: 大麦のβ-グルカンなどの水溶性食物繊維は、大腸で腸内細菌のエサとなり、短鎖脂肪酸の産生につながります。短鎖脂肪酸は腸の粘液層を作るムチンの産生にも関わり、ムチンはアッカーマンシア菌のすみかやエサになります。アッカーマンシア菌も酢酸などの代謝物を作るため、腸内細菌同士が支え合う好循環が期待できます。
ブラウティア菌を増やす!「ケフィア」などの発酵食品
ケフィアを摂取した研究では、ブラウティア菌の相対量が増加したことが報告されています。発酵食品の中でも、ブラウティア菌を意識した腸活に取り入れやすい食品として注目できます。

おすすめ食材: 複数の乳酸菌や酵母などが関わって作られる、伝統的な発酵乳のケフィアです。

注目成分: ケフィアには、乳酸菌や酵母に加えて、発酵によって作られる多糖類「ケフィラン」などの成分が含まれます。こうした発酵由来の成分が腸内フローラに働きかけ、ケフィア摂取後にはブラウティア菌の相対量の増加や、短鎖脂肪酸の産生に関わる経路の変化が報告されています。

腸活ダイエットでのポイント: ブラウティア菌は、BMIや糖代謝との関連が報告されている菌です。ケフィアは、この菌を意識した腸活に取り入れやすく、短鎖脂肪酸の産生に関わる腸内環境づくりにも役立つ発酵食品として注目されています。
クリステンセネラ菌を育てる「ガラクトオリゴ糖」の摂取
遺伝的要素が強いとされるクリステンセネラ菌ですが、後天的な食事アプローチによっても腸内で定着や増殖を促せる可能性があります。

おすすめ成分: ガラクトオリゴ糖です。ヨーグルトや乳製品に含まれ、粉末やシロップとしても販売されています。

メカニズム: ガラクトオリゴ糖は消化されずに大腸まで届き、クリステンセネラ菌の増殖を促す栄養源となります。

期待される効果: 継続的な摂取により、メタボリックシンドロームの予防や脂質代謝の改善に繋がることが期待されています。
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04自分に痩せ菌はいるの?効率的な腸活には「腸内フローラ検査」がおすすめ


ここまで解説してきたように、クリステンセネラ菌、アッカーマンシア菌、ブラウティア菌という3つの痩せ菌は、それぞれ異なるメカニズムで私たちの代謝をサポートし、肥満を防ぐ役割を担っています。
しかし、どのような食事や腸活が最も効果的かは、現在の自分の腸内に「どの菌が」「どれくらい」存在しているかによって全く異なります。

検査で体質を把握して無駄のない改善を始めよう
巷で流行っている「腸活に良い食べ物」を闇雲に試しても、もしあなたの中にそのエサを必要とする菌がいなければ、期待した効果は得られにくいかもしれません。
「腸内フローラ検査」を受けるメリットは、自分の腸内環境を「可視化」できる点にあります。

自分の「痩せ菌」を数値化
クリステンセネラ菌、アッカーマンシア菌、ブラウティア菌がどの程度存在するか明確になります。

太りやすさの傾向を把握
腸内細菌の遺伝子解析に基づいた客観的なデータで、自分の体質を知ることができます。
自分に不足している菌をピンポイントで補い、育てるための「本当に合った食事や腸活の方向性」を定めることで、無駄のない効率的な体質改善をスタートさせることができます。
まずはご自身の腸内フローラの状態をチェックしてみませんか? 「腸内フローラ検査chatFLORA G」で、自分の「痩せ菌」「デブ菌」を種レベルで可視化することから始めてみましょう。





















