












「発酵食品にはどんな種類がある?」「腸活のためには、どの発酵食品を選べばいい?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
納豆やヨーグルト、味噌、醤油、ぬか漬け、キムチなど、発酵食品にはさまざまな種類があります。ただし、発酵食品ならすべて同じというわけではなく、使われる原料や微生物、製造方法によって特徴が異なります。また、「発酵食品=プロバイオティクス」と考えられがちですが、両者は同じものではありません。
この記事では、身近な発酵食品を一覧で紹介し、それぞれの原料や取り入れ方、選ぶときのポイントをわかりやすく解説します。さらに、発酵食品とプロバイオティクスの違いや、毎日の食事に無理なく発酵食品を取り入れる方法についても紹介します。
01
01身近な発酵食品を一覧で紹介


まずは発酵食品の一覧です。効能の順位ではなく、朝食に足せるか、副菜になるか、いつもの調味料として使えるかという視点で並べています。全部そろえる必要はありません。「これなら自分の食生活にも使える」と思えたものを選びながら読んでください。
食品 | 主な原料 | 簡単な使い方 |
|---|---|---|
①納豆 | 大豆 | ご飯にのせ、ねぎ・のりを添える |
②ヨーグルト | 生乳・乳製品 | 無糖タイプにバナナなどの果物を添える |
③熟成タイプのナチュラルチーズ | 乳 | カマンベール等を切ってトマトに添える |
④ぬか漬け | 野菜・米ぬか・塩 | 小皿の副菜にする |
⑤発酵させたキムチ | 白菜等の野菜・唐辛子・塩・薬味 | 豆腐にのせる |
⑥味噌 | 大豆・米や麦の麹・塩 | 野菜・きのこの味噌汁にする |
⑦醤油 | 大豆・小麦・塩など | 蒸し野菜に少量かける |
⑧醸造酢 | 米・穀物・果実など | 油や薬味と合わせてドレッシングにする |
⑨塩麹 | 米麹・塩・水 | 蒸し野菜の味付けに使う |
⑩米麹甘酒 | 米麹・米・水など | 無糖ヨーグルトに少量添える |
⑪酵母で発酵させたパン | 小麦粉・水・酵母など | トーストに卵・野菜を組み合わせる |
⑫かつお節の枯節・本枯節 | かつお | 冷ややっこ・おひたしにかける |
※⑨塩麹と⑩米麹甘酒は、米麹の酵素による糖化・熟成を利用してつくる食品です。
※ぬか漬けやキムチは、商品によって発酵させずに調味液などで味を付けたものもあります。発酵食品として選ぶ場合は、製法や商品説明を確認してください。
※甘酒は「米麹甘酒」と「酒粕甘酒」で原料が異なります。かつお節は、カビ付けをした「枯節・本枯節」が発酵食品に当たります。

①納豆・②ヨーグルト:
どちらも調理不要で、そのまま1品になります。納豆はご飯にのせ、たれを少しずつ加えて塩味を調整するのがコツです。ヨーグルトは無糖タイプを選び、甘みは果物で足すと糖類を抑えやすくなります。

③熟成タイプのナチュラルチーズ・④ぬか漬け:
熟成タイプのナチュラルチーズは、乳を乳酸菌や凝乳酵素で固め、熟成させてつくられます。切ってトマトに添えるだけで副菜になります。ぬか漬けは、米ぬかを元にしたぬか味噌に食材を漬け込むもので、発酵によって元の材料にはなかった風味が加わります。小皿1つで食卓に足せます。

⑤発酵させたキムチ・⑥味噌:
キムチは豆腐にのせると和える手間なく使えます。ただし漬物には、微生物が働いてできるものと、調味液に短期間漬けて味を染み込ませたものがあります。パッケージの製法説明を見て選んでください。味噌は、蒸煮した大豆に麹と食塩を混ぜて発酵・熟成させた調味料です。野菜やきのこの味噌汁にすれば、毎日の副菜として活用できます。

⑦醤油・⑧醸造酢:
醤油は、蒸煮した穀類に麹と食塩水を混ぜて発酵・熟成させたもの。醸造酢は、米などの穀類や果実、アルコールなどを原料に、酢酸発酵させてつくられます。蒸し野菜に醤油を少量、または酢と油・薬味を合わせたドレッシングにすると、野菜の量を増やしやすくなります。かける前に味見をして量を決めるようにしましょう。

⑨塩麹・⑩米麹甘酒:
塩麹は蒸し野菜の味付けに、甘酒は無糖ヨーグルトに少量添える使い方が手軽です。甘酒には米麹でつくる麹甘酒と、酒粕を湯で溶いて砂糖を加える酒粕甘酒があり、原料が異なります。表示で原料とアルコールの有無を確認してください。

⑪酵母で発酵させたパン・⑫かつお節の枯節・本枯節:
パンは主食に数え、ご飯と重ねすぎないようにします。かつお節は、煮て焙乾を繰り返した荒節に対し、カビをつけて熟成させたものが枯節、数回のカビ付けを経たものが本枯節です。冷ややっこやおひたしにかけるだけで使えます。
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02発酵食品とは?似ている食品との違い


発酵食品とは、微生物が適切に増殖し、その過程で微生物がつくる酵素による食品成分の変化を利用してつくられる食品・飲料です。関わる微生物は食品ごとに異なります。味噌や醤油では、麹菌がつくる酵素によって原料のでんぷんやたんぱく質が糖やアミノ酸に分解され、乳酸菌や酵母も風味づくりに関わります。発酵させた漬物では、塩漬けの間に野菜に付着した乳酸菌などが増え、発酵特有の風味が生まれます。
日本の清酒・醤油・味噌・漬物といった伝統発酵食品では、乳酸菌が最も広く役割を果たす微生物の一つとされ、その他にも原料や温度、pH、塩分などの条件に応じて多様な菌が存在します。
漬物や乳製品は製法を確認する
同じ食品名でも製法は一つではありません。漬物では、ぬか漬けのように微生物が関与するものと、浅漬や調味漬けのように醤油や酢などの調味液に短期間漬けたものがあります。乳製品でも、熟成させたナチュラルチーズと、水分を軽く切って熟成させないフレッシュタイプでは工程が違います。キムチも、発酵させたものと調味液で味付けしたものがあります。
食品名や「乳酸菌入り」の表示だけで判断せず、商品の製法説明を見て確認することがポイントになります。
生きた菌を含まなくても発酵食品の定義に含まれる
発酵食品は微生物を利用して作る食品全体を指しています。さらに、食べる時点で生きた微生物を含むという条件はありません。パンは焼成され、ビールはろ過されますが、いずれも発酵食品です。一方で、キムチのように生きた菌が残った状態で食べられる食品もあります。
大切なのは、「発酵という製法」と「食べる時点の生菌の有無」は別だという点です。発酵過程で微生物が多彩な成分を生み出すことが特徴で、生菌の有無だけで食品全体の価値を決める必要はありません。
プロバイオティクスと同じ意味ではない
項目 | 発酵食品 | プロバイオティクス |
|---|---|---|
意味 | 微生物の働きを利用してつくる食品の分類 | 適切な量を摂ったとき健康上の利益をもたらす生きた微生物 |
生きた菌 | 食べる時点で含む必要はない | 生きた菌である |
根拠 | 発酵食品に含まれる菌は、食品ごとに健康への働きが異なり、すべてがプロバイオティクスに当てはまるわけではない | 菌株レベルで特定され、試験で有益性が示される |
プロバイオティクスとは「生きた菌そのもの」に当てはまる言葉です。さらに、菌株レベルで特定され、試験で健康上の利益が示された生きた微生物を指します。発酵食品に含まれる菌の多くはこの基準を満たすかどうか分かっておらず、菌数も通常は明らかではありません。用語・菌株・表示の詳しい解説は「プロバイオティクスとは?乳酸菌・プレバイオティクスとの違いと食品の選び方」をご確認ください。

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03発酵食品を朝・昼・夕に取り入れる例


朝はヨーグルト、昼は納豆、夜は味噌。3食すべてそろえる必要はなく、自分の生活に合う場面を1つ選ぶだけで十分です。
朝|ヨーグルトに果物を添える
無糖ヨーグルトを器に入れ、バナナを切って添えます。用意に1分もかからず、洗い物も器だけで済みます。発酵食品はヨーグルトで、果物は組み合わせる食材です。甘さが欲しいときは、加糖タイプに替えるより果物で足すほうが調整しやすくなります。
昼|納豆を使った食品を選ぶ
自宅ならご飯に納豆を添えるだけで1品増えます。外出先では、納豆巻きなど納豆を使った食品を選ぶと、手間なく取り入れられます。
夜|味噌をいつもの料理に使う
野菜やきのこの味噌汁にします。ここで発酵食品にあたるのは、汁に使う味噌です。新しい料理を覚えるのではなく、いつもの調味料として使うと続きます。冷ややっこにかつお節、副菜にぬか漬けを足せば、無理なく品数が増えます。
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04選び方・食べ方で確認したいポイント


発酵食品なら何でも健康的、という選び方はしません。原材料と栄養成分、保存方法、そして自分のお腹の状態を見ていきます。
栄養成分と保存方法を確認する
容器包装された加工食品には、熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の表示が義務づけられています。漬物や味噌、醤油は食塩、加糖ヨーグルトや調味酢は糖類が加わるため、この欄と原材料名を見てから選びましょう。
期限も見ておきます。消費期限は品質の劣化により安全性を欠くおそれがないと認められる期限、賞味期限はすべての品質の保持が十分に可能と認められる期限で、いずれも「定められた方法により保存した場合」が前提です。表示された保存方法を守って保管してください。
お腹に合わない食品は無理に続けない
食べた量とお腹の状態を振り返り、合わないと感じた食品は無理に続けないことも選択です。ヨーグルトを食べるとお腹が張る場合の見直し方は「ヨーグルトでお腹が張るのはなぜ?考えられる原因と自分に合う腸活の見直し方」、便通が気になる場合の食事・水分・生活習慣は「【便秘解消法】便秘解消に効果的なおすすめの食べ物・飲み物と、排便を促す水分摂取・生活習慣のポイント」で詳しく扱っています。不調が続くときは医療機関に相談してください。
FAQ
よくある質問
加熱すると発酵食品ではなくなる?
加熱しても発酵食品の定義に当てはまります。発酵は製法の分類で、食べる時点の菌の状態とは別に考えます。パンのように焼成する食品も発酵食品です。加熱で生菌が減っても、発酵の過程で生じた風味や成分は残るため、食品としての価値がなくなるわけではありません。
どれが一番腸に良い?
万人にとって最良の1品は決められません。味の好み、続けやすさ、食塩や糖類の量、そのときのお腹の状態によって適した食品は変わります。また、同じ食品でも製法や商品によって中身は違います。一覧の中から、自分が続けやすいものを選ぶようにしましょう。
毎日何種類食べればよい?
全員に共通して必要な種類数はありません。まずは生活に合う1つを選び、続けられそうなら小鉢を1つ足す。この程度からで十分です。発酵食品だけに偏らず、主食・主菜・副菜の全体を整えることを優先してください。実際に、健康な成人を対象とした17週間の研究では、発酵食品を多く取り入れた食事によって、腸内細菌の多様性が高まり、一部の炎症マーカーが低下しました。ただし、この研究から「毎日何種類食べればよいか」という具体的な基準までは分かりません。
05
05食べるものを選んだら、自分の腸内環境にも目を向けよう


一覧から取り入れたい食品を選んだら、食べたものとお腹の状態を振り返り、自分の腸内細菌の構成にも目を向けてみましょう。記録と検査結果を組み合わせると、食生活を見直す材料を増やせます。
食べたものとお腹の状態を一緒に記録する
食べた発酵食品、おおよその量、便の形や回数、お腹の張りをメモしておきます。取り入れやすさを振り返る補助になります。ただし、記録だけで食品の効果や菌の増減が確かめられるわけではありません。
菌の構成を知り、食材・栄養素の提案を活用する
腸内フローラ検査のchatFLORA Gでは、便から自分の腸内細菌の種類と割合を菌種レベルで確認できます。さらに「腸活のススメ」として、検査結果とレポートサイト内の簡易食事アンケートを組み合わせ、食材・栄養素の提案が届きます。
検査結果と普段の食事をもとに届く提案を参考にすれば、次に取り入れる食材や意識したい栄養素を、自分のデータをもとに考えられます。
自分の腸内細菌の種類や割合を知り、食生活を見直すヒントを得たい方は、腸内フローラ検査「chatFLORA G」の検査内容をご確認ください。
06
06まとめ|身近な発酵食品を食卓に無理なく取り入れよう


発酵食品には、納豆やヨーグルト、味噌、ぬか漬けなど、さまざまな種類があります。まずは12種類の中から、普段の食生活に取り入れやすいものを1つ選んでみましょう。
大切なのは、発酵食品の種類を増やすことだけではありません。原材料や栄養成分、製法などを確認し、自分のお腹の状態も見ながら、主食・主菜・副菜を含めた食事全体を整えることが大切です。
無理なく続けられる発酵食品を、毎日の食卓に少しずつ取り入れてみてください。





















